高血圧の原因は、年齢、性別、遺伝的因子、コントロールできない要因もありますが、予防改善によいといわれる運動の取り入れ、食習慣の見直しにあわせて、血圧を下げる効果があるといわれる食べ物や飲み物をとりいれてみましょう。

血圧が高い人が控えたほうがいい食べ物

血圧を下げる効果のある食べ物をとるようにしても、血圧を上げる可能性の高い食べ物を把握しておかないと、その効果は期待できません。

高血圧の人は、塩分を控えるのみでなく、高カロリーの食べ物にも気をつける必要があります。

控えるべき食品類と食べ物
塩分・
ナトリウム
漬物梅干、ザーサイ、
たくあん・野沢菜漬け・白菜漬けなど
海産加工品イカの塩辛、明太子、昆布の佃煮
練り製品魚肉ソーセージ、かまぼこ、焼きちくわ
肉加工品ハム、ベーコン、焼き豚、ウィンナー
脂肪酸飽和脂肪酸肉の脂肪、ラード、乳製品、パーム油
トランス脂肪酸鶏の皮、全脂肪乳製品、プロセスチーズ
ソフトマーガリン、マヨネーズ
サラダドレッシング、業務用揚げ油
ショートニング、クラッカー、焼き菓子、揚げ物などの加工食品
脂肪は体内の必須ビタミンを吸収し、体の免疫系を助けますが、脂肪が多すぎると心臓病、糖尿病、肥満のリスクが高くなります。マーガリンとサラダドレッシングの食品ラベルを読んで、飽和脂肪が少なく、トランス脂肪がないものを選ぶことができます。
高塩分・
高カロリー
外食ラーメン、丼もの、しょうが焼き定食、天ぷら定食、カツカレーやカツ丼
冷凍食品お弁当に便利な冷凍食品、ピザ、コンビニ弁当
インスタント・加工食品カップラーメン、レトルトカレー
ファストフード照り焼きバーガーやダブルチーズバーガー、フライドポテト、チキンナゲット
スイーツ・
スナック菓子
ケーキなどの洋菓子類やアイスクリーム
ポテトチップスを一度に1袋など、スナック菓子

「食事バランスガイド」に基づいた食事療法が推奨されている

日本高血圧学会は、アメリカ心臓協会が高血圧の予防治療のために推奨している食事療法であるDASH(ダッシュ)食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)の効果を検証した上で、日本の食文化を考慮した厚生労働省と農林水産省による「食事バランスガイド」に基づいた食事療法を推奨しています。

DASH食は、単品での降圧効果が弱くても、組み合わせることで効果が期待できるものとなっており、従来の日本食バランスに近いものであることがわかります。また、ともに、塩分、カロリーの過剰摂取の注意をよびかけています。