高血圧が危険な理由
高血圧は症状が現れにくい
高血圧は基本的に自覚症状が現れにくいとされています。特に初期の段階では、ほとんど症状がでないので、自己判断で高血圧に気付くのは難しいかもしれません。上で紹介した症状が現れた時には、高血圧の初期段階ではなく、進行して他の疾患を患っている可能性もあるので、早めに診察を受けましょう。
自覚症状がないまま、突然合併症が発症
健康診断などで「血圧が高い」といわれ、再検査が必要なのに放置するケースでは、自覚症状がないまま脳出血で突然死にいたる可能性がでてきます。
高血圧は日本の国民病
高血圧患者数は4,300万人以上と推定されています。
また、厚生労働省による国民健康・栄養調査データによる高血圧症有病者(収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上)の割合を男性の年代別にみると
・20代男性は 6.6%
・30代男性は 19.1%
・40代男性では1/3の35.5%
・50代では59.2%
50代では半数以上が高血圧となっています。そして、60、70代となると、それぞれ、60%以上、70%以上と割合が増えていきます。
参照:厚生労働省 国民健康・栄養調査結果の概要・高血圧症有病者の状況
高血圧を放っておくと起こる合併症
高血圧は放っておくと心臓、脳、腎臓などの疾患を引き起こす可能性が高くなります。
脳卒中・脳梗塞
高血圧は、血管への大きな負担から血管閉塞、破裂といった損傷を引き起こします。
日本の医療機関の追跡調査では、血圧が120mmHg/80mmHg未満の場合に比べて140mmHg/90mmHg以上では、脳卒中の発症率が約3倍、また、180mmHg/110mmHg以上の重度高血圧では約8倍もの発症率となることが伝えられています。
心臓発作
心臓発作を起こした患者のうち、約7割以上が高血圧症者であることがアメリカ心臓財団のデータで判明しています。
心臓は、身体全体に血液を送り出す働きをしていますが、高血圧による動脈の損傷から血液と酸素が流れにくくなることで心筋への影響を及ぼし、心臓発作、心不全を引き起こします。
腎臓機能の低下
腎臓は、血液から余分な液体や老廃物をろ過します。高血圧によって腎臓内の血管が損傷を受けることによってろ過機能がおとろえていくことから腎臓動脈瘤、腎不全を引き起こします。