高血圧の症状・仕組みと対処法

高血圧が「サイレント・キラー(静かな殺し屋)」といわれるのは、自覚症状がないまま合併症をおこす可能性が高いためです。

日本高血圧学会では、「診察室血圧値が140/90mmHg以上」の場合を「高血圧」と定めています。すでに血圧値が高いうえに、以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

<高血圧の主な症状>

高血圧に関連した症状かなり進行している
可能性のある疾患の兆候と症状
めまいむくみ
頭痛動悸
肩こり・腰痛視力の問題
耳鳴り疲労や混乱
発汗胸の痛み
吐き気呼吸困難
しびれ不規則な心拍
血尿

いくつかの症状が起こる仕組みと対処法

頭痛
高血圧で頭痛がおこるのは血管の損傷によるものです。血管が狭くなっていることから血管内に血栓ができ、血流が妨げられることで脳梗塞や脳出血などの危険な脳疾患をおこしている可能性もあります。

めまい
めまいは血圧治療薬の副作用でおこることがありますが、脳や心臓に問題がある場合もあります。症状が起こった際はバランスをくずして倒れる危険性を防ぐために、先ずはしゃがんで安静にすることが大切です。

視力の問題
高血圧網膜症には症状がなく、眼の検査によって目の中の血痕が発見されますが、頭痛や視力障害を伴うことがあります。

高血圧は怖い

日本の死亡原因2位と4位の心臓病(心疾患)、脳卒中(脳血管疾患)の原因であるといわれる高血圧の患者数は4,300万人以上と考えられます。<厚生労働省の高血圧総患者数は1,010万8,000人、日本高血圧学会によると、現在、自覚症状のない人や予備軍も含めると、日本の高血圧患者は約4300万人>

合併症を引き起こす高血圧の怖さを理解して、日頃の血圧管理を欠かさないことが大切となります。